うーん・・・
福祉施設にいると、いろんな価値観を持った人たちがいる。
もちろん、普通の事業所でもそうなんだけど、福祉施設はちょっと違う。
障害者と言っても、先天的に生まれたときから障害を持つ人と、事故などで後天的に障害を負った人。
社会経験。
これの有る無しが大きい。
どうしても、社会人になってから経験することは社会の仕組みを知る上で大事だし、大きい。
人間関係も学生時代とは違い、違う世代の人たちが集まるところだから、複雑怪奇である。
それを経て年をとる人が多いので、社会経験の無い人はどうしても特別視されることが多いだろう。
言ってしまえば、集団の中で浮いてしまうだろう・・・。
だから、福祉施設ではそうならないように気を使い、かばい、やさしくする。
社会の厳しさから、障害当事者を隠してしまうのだ。
いいんだろうか?
障害者の自立だ、社会参加だ、と言うものの、施設がこれではいつまで経っても、そこにいる障害者が社会参加なんて・・・まして自立なんて、難しいんじゃないかな?
少しでも社会のルールを適用しようものなら、ひどい反論が返ってくる。
とくに、良く聴くのは、
「出来ない人はどうするんだ!」
と、弱者擁護の極みである。
「知らんよ」とは言わないけど、出来ない人を出来ないままにしておこうって考えが良く分らないし、出来ない人中心に物事を考えるから、その集団の中で能力的に出来ない人にあった技術水準になってしまう。おそらく、本来出来る人でもその能力を発揮できなくなってしまうだろう。
極端に言えば、弱者を盾に社会に反発しているように見えてしまう。
話を戻すが、社会経験の無い障害当事者。
もちろん社会経験の無い事実は本人のせいではないし、本人に非は無い。
しかし、施設で社会のルールの厳しい部分を教えると、すごいショックを受けるか、猛反発し、障害者差別だと訴えてくる。
どうしたらいいんだろうね。
障害当事者が自らを律することは出来ないのだろうか?
やはり、一生社会から隔離していかなければいけないのだろうか?
極論だとは思うが、施設に勤めていると、自分自身が世間からどんどんずれて行くような気がしてならない。
これでは、施設の経営努力で、障害者の授産商品の売り上げが上がったり・・・
なんて夢のまた夢だ。
どうなんだろうね・・・。